1985(昭和60年)/7/20公開 98分 カラー ビスタ 映倫番号:111767
配給:東映 製作:スタジオぴえろ
単行本が800万部を超え、イメージ・アルバムが大ヒットの人気漫画「エリア88」をアニメ化。友人の裏切りから、中東の外人部隊に配属され、日本へ帰ることも恋人に会うこともできなくなった孤独のヒーロー、風間真を主人公にした愛と戦いのドラマである。
中東・アスラン王国では今日も内戦が繰り広げられていた。ここ、外人部隊を擁した作戦地区《エリア88》でも、世界各国から集められた戦闘のプロたちが血みどろの戦いを続けていた。その中に、悲壮なまでの覚悟で出撃を繰り返しているひとりの日本人パイロットがいる。風間真・・もと民間航空会社・大和航空の海外実習生。そして社長のひとり娘・涼子という恋人を持ち、将来を嘱望されていた男。しかし、彼が見事な成績でその実習を終えようとするその時、同じ実習生の神崎にだまされ、この外人部隊の契約書に自らサインをしてしまったのだ。一旦サインした以上、《エリア88》から出ていくには、3年の契約期間を無事に終了するか、敵を撃ち落として賞金を稼ぎ、150万ドルの違約金を払うか、さもなければ脱走するしかない…。そんな彼の前に、一人の日本人カメラマンが姿を現わした。彼は真が他の傭兵たちと違って兵士の目をしていないことをいちはやく見抜いていた。《エリア88》には真と同様、何らかの過去を背負った様々な男たちが血を求めて集まってきては、つかの間の思い出だけを残してひとり、またひとりと死へ旅立って行くのだった。そんな中で、真の得た賞金は148万ドルを数えていた。あと2万ドル、戦闘機5機を打ち落とせば日本に帰ることが出来るのだ。懐かしい涼子の姿を胸に、真はF8Eクルセイダーを駆って作戦へと参加した。いよいよあと1機だ!真は機銃ボタンを押す。だが、弾が出ない…?!うかつにも彼は、全ての弾を撃ち尽くしていたのだ。クルセイダーは逆に攻撃を受け、黒煙をあげて《エリア88》に辿り着くのがやっとだった。そして、やけになる真の姿に新参の3人の黒人パイロットが、不気味な視線を投げかけていた…。