1951(昭和26年)/1/5公開 86分 モノクロ スタンダード 映倫番号:366
配給:東京映画 製作:東横映画
北町奉行河内守の嫡男である金四郎は、義理の弟に家督を譲るために廃嫡覚悟で道楽三昧。いつしか弱きを助け悪をくじく江戸の人気男となっていた。その頃江戸では夜毎に怪盗紅燕が騒ぎを起こしていた。東海道の気ままな旅に出た金四郎は、三島の宿で昔なじみの女巾着切り時雨のお妻に、紅燕と勘違いされてしまう。続く藤枝近くの茶店では、素晴らしい旅姿の美人に目をみはった。実は彼女こそが紅燕おりんで、常磐津師匠と義賊紅燕の二つの顔を目証し瀧蔵にかぎつけられ、江戸を去ったのだ。金四郎とおりんは、駈け落ち者の勝ん平とお初の笠を間違って被ったまま茶店を出たため、浜松の宿で駈け落ち者に間違われて同室に入れられたうえ、当の勝ん平ら二人にお妻、さらに彼女を口説く瀧蔵が鉢合わせしたために大騒ぎに。更に進んで三州岡崎の宿、そこでは瀧蔵の依頼をうけた悪貸元三河屋藤兵衛の仔分儀十が旅芝居阪東あやめ一行の小屋に逃げこんだおりんを追いかけ、またもや大騒動に。その夜一座の姉妹花形の一人しのぶが何者かに殺され、お妻も傷をうけた。金四郎は曲者の二の腕にある大きな痣を見て頷く。しのぶの遺言でその妹小糸と弟五郎を京都まで送った金四郎は、そのまま江戸に戻り、この事件の意外な真犯人を告げる!