1952(昭和27年)/7/15公開 98分 モノクロ スタンダード 映倫番号:757
配給:東映 製作:東映
黄金四千両をめぐり九十九折の薩捶峠に生か死か、羅刹の剣が渦巻く竜虎の大決闘。往年ファンを湧かせた剣と恋の黄金時代劇の再映画化。
京都二条城の御金蔵より、御用金四千両が盗まれた。責任を取って自決しようとした警護組頭の遠藤但馬に、所司代板倉内膳正はこれを押しとどめ、但馬の甥である浅香恵之助に、四千両奪還を命じた。証拠品として落ちていた剣かたばみの定紋入りの印籠を手がかりに、恵之助は江戸に向かう。実は恵之助は旅立つ直前に、恋人で元深川芸者であるお駒のことで争いになった同僚の三輪与一郎との果し合いのさなか、突然なぞの男が二人に斬りかかり、与一郎は殺されてしまう。与一郎の弟の行蔵と瀧太郎の二人は、恵之助を兄の仇と思い込み、後を追う。さらにお駒も恵之助のあとを追い、腕に傷をもつ浪人、美しい御後室風の鏡月院となのる女、剣客陣場弥十郎らも旅を続ける。恵之助が峠にさしかかったとき、陣場の襲撃を受けるが、これにより陣馬が与一郎を殺した真犯人だと判明する。そしてこの陣場こそ、幕府の若年寄松平安芸守の命をうけ、御用金を盗んだ張本人だったのだ。安芸守は所司代を陥入れるために陣馬に御用金を盗ませたのだが、その時に安芸守から拝領した印籠を落したものだった。江戸に入った恵之助は全ての陰謀を白日のもとに曝そうと奮闘する…。