1953(昭和28年)/2/12公開 81分 モノクロ スタンダード 映倫番号:943
配給:東映 製作:東映
嵐寛寿郎十八番の天狗シリーズ。勤王科学者をめぐって、新撰組、怪人暗躍の中に、敢然起ち上る鞍馬天狗の活躍を、劍の迫力で描いた痛快篇。
勤王の科学者、荒木田猛が何者かに殺され、彼が研究していた火薬が奪われた。死体の傍らには鞍馬天狗の拳銃が捨てられ、来島は鞍馬天狗こそが犯人だと決め付け、同士の日向らを扇動する。天狗は荒木田を師と仰ぐ嶋俊太郎を伴い現場を探るが、沖田総司の襲撃を受け二人は別れてしまう。俊太郎は直後に出会ったお高祖頭巾の女を尾行して、そのまま姿を消してしまった。天狗は荒木田の妹園江を気遣いながらも俊太郎の行方を追い、黒姫の吉兵衛を二条城に向かわせる。だが園江も姿を消し、吉兵衛もお高祖頭巾の女におびき出され、公卿屋敷に拉致されてしまった。公卿屋敷に忍び込んだ天狗は、そこで俊太郎の印籠を見つけるが、一味は既に姿を消していた。荒木田の冥福を祈る未亡人のお柳と天狗。その背後では、お高祖頭巾の女が天狗に拳銃を向けていた。だが二人の会話を聞いて拳銃を下げる女。実は彼女の正体は園江であった。天狗を兄の仇と信じ、復讐のために幕府側に加担していたのだ。だが改心したのを見破られ、園江はお柳に真実を告げて死んでいった。一方天狗は敵の本拠地が雲母坂にあると知り、日向と連れ立って向かう。新撰組も雲母坂で天狗を待ち構え、遂にここ雲母坂にて全ての真実が明かされる!
「鞍馬天狗」シリーズ(8)