1953(昭和28年)/5/20公開 78分 モノクロ スタンダード 映倫番号:986
配給:東映 製作:宝プロ
新人監督河野寿一が処女作品としてメガホンを取ったアチャコ・エンタツの爆笑時代劇。剣と恋と人情を絡ませて、世紀の名コンビを作る。
縁日の雑踏の中で鍛冶職人の熊五郎が相模屋の若旦那与之助を叩きのめしてしまった。家事常親方は娘お花の制止も聞かず熊五郎を追い出した。心を入れ替えて善行に努めようと決めた熊五郎は、ある夜浪人宮部とおきんと言う女の怪しい企みを聞いた。一方、松垣ら強盗団が豪商紙屋を襲撃するが、主人の治右衛門を熊五郎が救出。だが娘のお長が強盗団に浚われたことをコソ泥の赤猫三次から聞かされた。だがお長の許婚はあの与之助。熊五郎との喧嘩によって不具者となっていた与之助は、この騒ぎは婚礼を断る作り事だと決め込んでしまった。責任を感じた熊五郎はお長探しを開始、例の浪人宮部が怪しいと探りを入れるが、なかなか尻尾を出さなかった。一方コソ泥三次は、熊五郎の名を語り紙屋治右衛門からお長探しの費用をせしめていた。実は三次と同じ長屋に宮部とおきんが住んでいたのだが、二人とも悪い人間ではどうやらないようだ。そして、あの松垣一味が再び紙屋に乗り込み、身代金千両を要求してきた。そんな中、熊五郎はおきんと宮部に再会。ようやくお互いの誤解と素性が解け、熊五郎に協力を申し出た。そこに心を入れ替えた三次が加わり、熊五郎は三次と共に松垣道場へ殴りこんでお長を救い出すのだが…。