1953(昭和28年)/11/29公開 93分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1173
配給:東映 製作:東映
勤王、佐幕両派の争いに世情騒然たる大江戸を背景とし江戸城七ツの抜け穴を記した暗号図をめぐって、神出鬼没、変幻自在の跳梁をほしいままにする黒頭巾の活躍、全国の御家庭におくる東映時代劇の決定版。
幕末の世、幕府が外国から買い入れした新式銃の設計図の奪取に失敗した長州藩士宮部を救い、設計図を奪った黒頭巾の活躍はまたもや知れ渡り、幕府は捕縛に狂奔していた。そんな中、黒頭巾は易者天命堂に変装して浅草奥山境内にいたところ、角兵衛獅子を踊っていた早苗、友之助、千代の三姉弟が岡引に引っ立てられそうになたので助けるのだが、実はこの三姉弟、天城山にいる黒頭巾の父山鹿士行と行動を共にする、大槻東橘の子供たちだったのだ。黒頭巾は艶歌師与作に姿を変えて行動するが、この与作に幕府浪士取締役主税介の情婦おぎんが惚れてしまい、宮部を巻き込んでの一人二役騒動に。だがその宮部が見廻組に斬られ、設計図が幕府のもとに戻ってしまった。黒頭巾は勤皇の志士益満たちと連携し危機を脱出、新式銃が伊豆洞ヶ島の洞穴で製造されていることを突き止めた。だが与作の正体が黒頭巾であることを知ったおぎんは主税介に急報、間一髪で黒頭巾は百文長屋から脱出したが、早苗ら三姉妹が大槻の娘と知られて捕まってしまう。幕府は新式銃の設計図に記載された洋式計算が山鹿しか解くことができないとわかり、三姉妹を使って強引に設計図の計算をさせようとする。人夫や船頭など様々な人に化けて救出を計る黒頭巾だったが、洞穴内に時限爆弾を仕掛けた直後に閉じ込められてしまった…。