1954(昭和29年)/8/24公開 88分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1445
配給:東映 製作:東映
人気シリーズの第3作。伊勢路に入った黄門様の一行が、強欲大名を相手に五十万両の借金取りを演じながら、途中助けた旅の兄妹から邪宗蓮華教の暴状を聞き、魔窟極楽島に忍び込んで一味を一掃する大奮闘を繰り広げる。
東海道を西に向かって旅を続ける黄門様ご一行は、桑名に渡る船の中で身投げしようとした男を助けた。男は大阪の分限者淀屋辰五郎の倅で辰之助といった。辰五郎の死後、辰之助が商売に不慣れなのに乗じて諸国の大名たちが用立て金を返さず、特に神戸の本多伊予守は淀屋の番頭と結託して財産を横領し、辰之助を追放してしまったのだ。辰之助は再興のために近頃評判の蓮華教に投資したが、イカサマで無一文にされて自殺を謀ったという。黄門様は一計を案じて神戸の城に乗り込み、伊予守の行状を難詰して用立て金の返済に成功する。明るくなった神戸の町を離れ再び旅立った一行は、ある安宿で酷使されていた兄妹を助ける。二人は敬太郎とお妙といい、蓮華教に帰依して伊勢の極楽島に行ったまま行方不明となった母と姉を探す旅に出ていたのだ。蓮華教の正体に疑惑を抱いた黄門様は極楽島に上陸し、参詣人に紛れ込んで内情調査に乗り出した。そこで生き神様と崇められている美貌の教祖こそ、兄妹の姉・お雪であった。彼女は悪行の張本人である馬淵大全坊のために母を殺され、無理矢理教祖に押し立てられていたのだ。敬太郎とお妙はお雪と涙の再会を果たすが、その場を大全坊に捕らえられてしまう。一方黄門様たちは蓮華御殿に忍び込んだとき、怪しき白衣の女と出くわす。その正体は犬山城に置いてきたはずのお蝶であった…。
「水戸黄門漫遊記」シリーズ(13)