1955(昭和30年)/5/31公開 51分 カラー スタンダード 映倫番号:1830
配給:東映 製作:東映
山川惣治原作の人気冒険小説の映画化。雨晴れの夜更けに起った瀕死の重傷を負う紳士から渡された紙包みの中には巨額の宝石が入っていた。受け取った中野源治の身辺にギャング団の魔手が伸び、次々と怪事件が発生する…。
紙芝居屋をしている朗らかな青年、中野源治は梅雨晴れの在る夜更けに、町の一角で交通事故を目撃した。瀕死の重傷を負った紳士から「ルリ子に渡してくれ」と紙包みを渡されたのだが、その直後、怪しい男達に襲われた。何とか逃げ出して自宅に戻り、包みを開けるとそこには美しい宝石が入っていた。親友の義雄と五郎に相談し、ニュースで例の紳士が長沢吉彦と知った源治は、長沢家に宝石を返しにいくことに。卵売りの少女・すみ子から吉彦の告別式が近くの教会で行われていると聞いて行ってみると、教会の中でルリ子らしき令嬢の姿を見つけるが、その周りには昨夜襲撃してきた男たちの姿があった。慌てて引き返した源治だったが、既に自分の家がギャング団の手先・まゆみに知られており、宝石を渡せとの脅迫状が送られていた。源治はその夜、偽の宝石をギャング団に渡すことに成功し、本物をルリ子に返すために連絡を取った。ルリ子と会う約束をしたものの、その電話を一緒に聞いていた三村という男、吉彦の仕事仲間とは表向きで、実はギャング団の一味だったのだ…。