1956(昭和31年)/1/22公開 85分 モノクロ スタンダード 映倫番号:2047
配給:東映 製作:東映
太平洋戦争中、部下の陰謀によって暗殺された伯爵の遺児が、亡父の仇を執拗に追跡して復讐鬼となる。
失踪中の杉村国務大臣が惨殺された事件を追う東洋新聞の眞鍋記者は、事件現場に落ちていた名刺からシャンソン歌手の泉笙子が杉村の愛人だったことを知り行方を探るが、間もなく笙子も死体で発見される。眞鍋が笙子の自室へ潜入した際、笙子宛に電話がかかってきたのだが、その声は眞鍋の恋人・天城素子であった。そして、その日以降、素子も行方を消してしまった。素子が弁天街ナポリ座でストリッパーをしていた美代という女と親しかったことを聞きつけた真鍋はナポリ座を訪ねるが、美代の情婦で弁天街の顔役・山田の手下に危うく痛めつけられそうになるところをウェスタンの秀と名乗る無頼漢に助けられる。秀の強さを見込んだ美代は彼を仲間に引き入れようと、アジトのキャバレー・アムールに連れ込むが、そこにいたのはボスの山田、貿易商・阿久津、その秘書・怜子、元陸軍少佐の相馬、そして中国人の呉真成という怪しげな連中ばかり。一方、再び弁天街に潜入した眞鍋は素子と再会するが、彼女の近くには常に相馬の影が…。危うく相馬に撃たれかけたところをまたしても秀によって助けられるが、その最中に素子は再び姿を消す。そして眞鍋は杉村と山田・阿久津・相馬の四人がかつて満州国の最高顧問・天城伯爵の部下であったこと、自決した天城には五人の兄妹がいた事を知る。数日後、阿久津と怜子の死体が発見された…。