1956(昭和31年)/2/25公開 52分 モノクロ スタンダード 映倫番号:2099
配給:東映 製作:東映
時代劇のプリンス・大川橋蔵が、評判の痛快捕物帖の主人公、若さま侍に扮して活躍する捕物シリーズ。この作品は、同シリーズの「べらんめえ活人剣」の前篇にあたる。出演は、若さまを演じる大川橋蔵のほか、星美智子、長谷川裕見子、東宮秀樹(石井一雄)、原健策、加賀邦男、横山エンタツなど。監督は深田金之助。
昼下りの船宿・喜仙の二階座敷に、片手はふところ、片手で盃。聞いているのかいないのか、当の若さまは気のない様子である。このべらんめえ若さまは口の割にはすこぶる品が良い。それに絵に描いたような男ぶりとあって、ここ船宿の看板娘のおいとがお熱を上げるのも無理はない。「時に若さま...」先刻から盛んに若さまを煽っているのは、御用聞きの遠州屋小吉にトン平の二人である。二人が注進に及んだ事件とは?一昨晩が一番蔵、昨晩が二番蔵と、二夜続けて貸店布袋屋に押込みが入ったが、奇妙なことに何も盗られたものがないという。話を聞き終えた若さまは、これは残る三番蔵を狙って三日目も来るぞと考えた。布袋屋に乗り込んだ若さまが調べてみると臭いのは押込みよりむしろ布袋屋一家で、怪しいことばかりである。そこで若さまは早速、用心棒を買って出るのだが…。
「若さま侍捕物帖」シリーズ(10)