1957(昭和32年)/2/25公開 91分 モノクロ スタンダード 映倫番号:10017
配給:東映 製作:東映
江戸大奥に潜む大陰謀と麻薬禍を絶滅せんと、御存知遠山の金さんは海賊に扮して密輸船に乗り、黒潮の上に、港長崎に、悪を討つ痛快無頼の颯爽篇。
事もあろうに将軍家大奥に麻薬の魔の手が伸びていた。阿片の入手経路は長崎からと思われた。外国船からの抜け荷買いで、江戸まで届くと分かったが、当の長崎奉行・遠山左衛門尉も術の施しようがなかった。ただ、わが子、金四郎だけが頼みの綱だったのだが、生来の風来坊から居所が分からなかった。一方、金四郎と言えば、海賊・鉄平の名を騙り、海賊修行に精を出していた。腕よし、度胸よしと金さんの男っぷりで、海賊仲間からは大評判。そして、金さん乗り込む海賊船・龍神丸は一路長崎へと向かった。さて、龍神丸の船長〝青龍の虎〟が阿片密輸の主と分かっても、神出鬼没の龍神丸が相手とあって、長崎奉行も手を焼いていた。そんな中、内偵を続ける鉄平の行動から、〝青龍の虎〟一味は、鉄平が遠山の伜ではないかと薄々気付き始めていた。或る夜、龍神丸の甲板から阿片の木箱を投げ捨てる金さんに、〝青龍の虎〟の銃口の火が噴く。海中に消える金さん。さて、阿片禍の廉により、遠山左衛門尉は、責任を問われ、江戸城評定の場にいた。取り調べ参考人として、梅野五左衛門一味と対決するも功せず、切腹の沙汰が下る。だがここに登場したのが、鉄火奉行・遠山金四郎。一様にうろたえだす梅野五左衛門一味。かくして、梅野五左衛門一味が〝青龍の虎〟一味であることを暴き、目出度く一件落着の仕儀と相成るのだった。
「いれずみ判官」シリーズ(7)