1957(昭和32年)/5/7公開 58分 モノクロ スタンダード 映倫番号:10172
配給:東映 製作:東映
夢月城騒動記に続きおなじみ上方演芸の面々が旅篭屋を舞台に凶悪な強盗殺人犯を追って大騒動。めでたくお縄にする抱腹絶倒の爆笑時代劇。
「お泊りは志摩屋へ」と安月給で客引きに働くのは駕籠屋A助、B公。街道筋で早速見つけたのが娘手踊お蝶の一行。べっぴん揃いの一行にしつこくサービス駕籠に乗せようとするが、そこへ「助けてくれ」と旅人オケラの雄太郎が飛び込んで来た。一生一度の大失態、イカサマ博打がバレ、浪人・坂本小五郎に追いまくられているのだ。志摩屋の表口。易者・悟道軒が客筋を観るのに大わらわ。覗く眼鏡でオケラのお客はお断り。大金持ちの中風病み淀屋金右衛門ら一行が入来、続いて駈落ちの卯吉とお八重、お蝶一座など鳴物入りで大賑い。ここで同心サッパリ糸二郎と目明し早合点の鯉三が登場。上方を荒し廻る凶悪犯・蝮の次郎三を尋ねて幾歳月、ホシはこの志摩屋にありと乗込んで来たが、肝心の人相書を落して大あわて。一方、オケラの雄太郎はお蝶一行に保護されて、馬の足に就職しろと言われクサッていたが、大部屋に集めて得意のご開張。A助、B公、悟道軒、女衒の七造、宿の恐妻亭主・広吉までがヘソクリを出し皆ひっかかり、巻き上げた小銭を興行づまりで食い詰めたお蝶にポンと差し出した。中風金右衛門と商談で泊っていた大商人・堺屋重兵衛が殺され、続いて女衒の七造の死体が転がった。正しく蝮の手口。張り切った糸二郎と鰹三だが人相書もなく、上等でない頭は大混乱。訳の分らぬ二人の容疑者を引立た後、B公が三里の炙をすえようと膝をまくれば蝮の人相書が張りついていた。凶悪犯・蝮次郎三とは・・・。