1958(昭和33年)/9/10公開 53分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:10815
配給:東映 製作:東映
徳川・織田の大軍に滅ぼされた武田家の遺児伊那丸が、家に伝わる秘宝を狙う悪大名や海賊などを相手に、火花を散らして大活躍。若手スターを総動員して贈る痛快冒険映画。
天正十年、東海を制覇した徳川家康は織田信長と連合し、武田勝頼を信州天目山に攻めた。総崩れとなった武田方は、勝頼の一子・伊那丸に武田家二十三代に伝わる秘宝・御旗楯無しの鎧に、忠臣・加賀美忍剣を護衛につけて、富士の裾野の白幡の宮へ落ち延びさせる。伊那丸は人穴城で流浪の身を寄せたのも束の間、秘宝を狙う幻術使いの呂宋兵衛に襲われる。だが美少女・咲耶子が伊那丸の危機を救う。伊那丸は咲耶子と小太郎山の隠し砦で再会を約束して別れる。伊那丸の命と御旗楯無し鎧の秘宝を狙うのは徳川家康だけではない。小田原の北條氏康、軍師・丹羽昌仙らも虎視眈々と狙っていた。伊那丸を追う忍剣は武田家遺臣・木隠龍太郎という高弟と出会う。意を決し、伊那丸、忍剣、龍太郎は浜松城に潜入するが家康の奸計に陥り、仕掛け天井の一室に封じ込められる。運命の扉が開き、また一人、命運を分けた忠臣が現れる。伊那丸の危機を予感した武田家旧臣・巽小文治は浜松城へと急行、火炎を放って救い出す。善と悪との戦いは最高潮に達し、天守の一角に家康を追い詰めた伊那丸は、今一歩で鉄砲隊に囲まれ絶体絶命。しかしその時、猛炎をかすめて飛来した大鷲クロに救われ天空高く舞い上がっていった。