1959(昭和34年)/1/22公開 63分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:11028
配給:東映 製作:東映
幕末史上に悲壮な一頁を止めた二本松少年隊に材をとり、少年隊と共に全滅した娘子軍の痛々しい奮戦ぶりを、浪曲界の巨匠達の口演のもとに描き出す浪曲映画の珠玉篇。
兵力、武器においてその威力を誇る官軍の前には奥羽同盟を結ぶ各藩も相次いで帰順の止む無きに至り、ついに会津若松藩のみが天然の要害を頼みに日夜激しい攻防戦を展開していた。そして落城の運命を明日に控え、藩内には女、子供しか残っていない。会津藩には十五歳以下と六十歳以上の者は出陣できぬ掟があったが、ついに老人組も出陣した。しかし城を包囲された会津藩は、少年隊長、立野敬四郎の進言で十三歳以上の少年に限り出陣させることにした。血気にはやる少年隊は歓声をあげた。十二歳の鼓笛手、神崎房之助は参加できなかったが、彼の姉、娘子隊長の光枝と母の秋乃の嘆願で敬四郎のもとについて出陣できる事になった。落城は時の問題となり、城主・丹波右京太夫長友は、やがて子を生む奥方の体を気づかい、少数の家臣と房之助の母娘ら付人と共に里方へ送ったが城外は官軍で埋まり度々危機に瀕した。一方、少年隊は、隊長・松下五郎配下の優秀な官軍砲隊と激突、その数は半分に減った・・・。