1959(昭和34年)/2/18公開 100分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:11104
配給:東映 製作:東映
股旅やくざ竜華の千太郎は行きずりの旅に知った姫小松の三五郎の臨終の言葉を守り、侠気の長脇差を振って悪をこらす。多彩な唄と恋とを織りまぜた颯爽里見浩太郎の大殺陣。
一宿一飯の恩義から三益一家の助っ人として高丸一家とのでいりに狩出された竜華の千太郎と同じ様に高丸一家の助っ人ながら、喧嘩をサボって逃げ出してきた姫小松の三五朗と知り合い、意気投合し旅を続けていたが、ある宿場でイカサマ賭博にひっかかった。大喧嘩の末、三五郎は不意討ちにあい死んだ。千太郎は、三五郎の恋人・お志乃を訪ねて小田原宿に向った。この小田原宿は千太郎にとっても生れ故郷で、恋人のお秋が彼の帰りを待っていた。イカサマ賭博の連中が後を追って来た。この喧嘩に飛び入りが入った。鬼十郎と名乗る狼人者だ。鬼十郎、始めは一両の金でイカサマ連中の味方をしていたが千太郎が強いとみると二両で千太郎の方に寝返った。千太郎は鬼十郎と一緒に旅を急いだ。お秋の家に着いた千太郎は、そこにお志乃が身を寄せているので驚いた。成り上り者の増子屋伝蔵が、お志乃の体を狙っているので身を隠しているという。千太郎は三五郎の死をきり出せなかった。伝蔵は、この一家に紛れ込んできた鬼十郎を使い、お志乃の父文吉を殺そうと図っていた。千太郎は文吉の家に駈けつけた。そこでバッタリ鬼十郎と会った。鬼十郎、再び千太郎の方に寝返った。群がる手下どもを斬り伏せ、お志乃を救い出し、ついに伝蔵を斬った。この乱闘の間に、千太郎の懐から簪が落ちたのだった・・・。