1961(昭和36年)/6/11公開 90分 カラー シネマスコープ 映倫番号:12381
配給:東映 製作:東映
将軍御下賜の家宝“千鳥の香炉”を二代目鼠小僧に盗まれた宮津七万石の若様がハンサムなやくざ姿に身をかえて江戸中を大捜索!
将軍家も十一代の頃、宮津藩七万石、松平丹後守に贈られた千鳥の香炉が二代目鼠小僧の三郎吉に盗まれた。三郎吉は風早主税之亮からその仕事を請け負ったが、請負額で折り合わずその香炉を他人に渡したのだ。その頃、町に鼠小僧を探して歩く鯛平というハンサム青年がいた。鯛平はインチキ浪人でお人よしの阿部勘と知り合い同居生活を始め内偵を始める。すると長屋の住人の加山勝右衛門とその娘の鶴江が金に困っている、との知らせ。金策に意地になった勝右衛門は十年前、風早主税之亮のために浪人した身分だ。主税之亮の門を叩き金の無心をしたが、香炉盗み出しの件を知り主税之亮を真剣にいさめた。憤った主税之亮は勝右衛門を闇討ちにする。一方、父の仇は主税之亮だと知った鶴江は、風早家に奉公する決意をした。その懐には父の遺品、千鳥の香炉が秘められていた。風早家の傍で三郎吉をみつけた鯛平だが、協力して鶴江の仇を討とうと誓いあう。鶴江は主税之亮の前に出て「父の仇」と斬りかかるが、交わされ主税之亮に斬りつけられる。そこに躍り出た鯛平は主税之亮を斬って捨てた。その鯛平こそ、宮津七万石の岩君、松平誠太郎だった。父君松平丹後守と若年寄の地位を争った風早主税之亮が宮津藩失脚を計り千鳥の香炉を盗ませたのだ。これで一軒落着と思いきや、老武士後藤四郎右衛門が慌てふためいて登場する。またもや千鳥の香炉が鼠小僧に盗まれたというのだが・・・