1962(昭和37年)/4/11公開 78分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:12618
配給:東映 製作:東映
人呼んで本所の先生こと、男谷小吉は侍暮しを嫌う快男児。新門辰五郎とコンビを組んで、気ままな生活を送るうち、町の暴力団と衝突、これを退治する。
人呼んで「本所の先生!」と町の人気者・男谷小吉は、侍暮しが性に合わぬと親元を飛び出し、本所深川界隈の喧嘩の仲裁を買っている。近頃、この本所に一心流居合抜き指南道場を構え、所構わず暴力を揮う大平民部介が酒場で大暴れするのを小吉と弟分の辰五郎が制止したことから、二人は大平の強い反感を買うことになる。ある日、辰五郎は、勝半太夫が黒覆面の侍にものもいわず見事な居合抜きで斬り捨てられるのを川端で見てしまうが、関わり合いになるのは御免だと家路に急ぐ。それから数日後、川端に差し掛かった小吉は、半太夫の娘・お信が喪服に身を固め、淋しそうに佇んでいるのを見かけ、身投げだと止めにかかる。だが、お信は、亡父の供養をしているのだと語り、早合点を恥じた小吉は、お信の清楚な姿に惹かれてしまう。一方、大平は悲しみに打ち沈む勝家に後家のきわを訪ね、半太夫を殺した下手人は小吉だと入れ智恵をした上、亡き半太夫の仇を討った暁には、お信を娶り、勝家の相続人になるというあつかましい約束をした。相変らず深川界隈の見廻りを続ける小吉が辰五郎が精出して働く木場に来たところ、大平と手下侍が半太夫の恨みを晴らすと、二人に斬りかかって来た。辰五郎は大平の顔を見て、「先日の半太夫殺しは、この大平だ!確かにこの目で見た」と小吉と共に応戦するが、小吉は駆けつけた捕手に捕らえられ、奉行所に連行されてしまった…。