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草の実 

Grass

1962(昭和37年)/5/9公開 87分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:12731 
配給:東映 製作:東映

美しい瀬戸内海の小豆島に、隣り合って住む母屋(本家)と新家(分家)の争い。その中でも育ちゆく母屋の一人息子と新家の一人娘との清らかな純愛を詩情豊かに綴る珠玉青春篇。

草の実 
(C)東映

ストーリー

小豆島のひなびた港町、そこに光夫と景子の家が石垣ひとつはさんで隣り合っていた。光夫は母屋(本家)の一人息子で今は島を出て東京の大学へ行っている学生、景子は新家(分家)の一人娘で高校を卒業したばかりの健やかな娘である。光夫と景子は「兄妹になろう」と指切をした幼友達であるが、二人の親たちは祖母の時代から仇同士のように憎み合っていた。両家のいがみ合いは、昔、新家が新しく井戸を掘ったため、母屋の井戸が枯れかかったことに始まっていた。学校が休みになり光夫が島へ帰って来ると、景子の心に幼い時から育まれてきた兄のような光夫への思慕はいつか激しい恋に成長していた。それは光夫とて同じことであった。しかし、両家の対立は益々激しさを増し、二人の逢瀬もままならぬ有様だった。一方、景子と光夫の仲を感づいた光夫の母・英子は、光夫の意思を無視して、強引に他家から嫁を貰おうと企てていた。そんなある日、光夫の祖母・たかが景子のついた餅を食べて窒息死するという事件がおきる。両家の関係をよくしようとした景子の好意は逆の結果を生み、英子は一層景子を怨むようになった。つくづく島の生活が嫌になった景子は、今は神戸に引っ越した両親を訪ねに連絡線に乗った。一方、光夫も東京へ帰るため同じ船の人になった。二人は大学を卒業したら結婚しようと誓い合う。再び明るさを取り戻した景子だが、突然、光夫の嫁が決まったという知らせが島からもたらされ…。

草の実 
(C)東映
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