1964(昭和39年)/1/15公開 95分 カラー シネマスコープ 映倫番号:13411
配給:東映 製作:東映
熊野山中の幻の国「安羅井」を巡る陰謀に巻き込まれる信蔵と美姫の数奇な運命と恋を織り込むサスペンス溢れる司馬遼太郎原作痛快伝奇ロマンを映画化。大川橋蔵と加藤泰監督のコンビが新感覚で描く痛快忍者サスペンス大作。
丹生津姫絵巻を目撃した伊賀同心・名張信蔵は謎の山伏一統に襲われるが、危機一髪で猫と名乗る男に救われる。老中・水野和泉守に呼び出され、熊野の秘境・安羅井の里の探索を命じられた信蔵は、平家落武者の末裔である安羅井の里人が永年にわたる異国との抜け荷取引で莫大な財宝を隠匿していることを探り当てる。手繰り寄せられる黄金。俄かに隠密、剣鬼が入り乱れ、幕府と紀州藩もこの財宝奪取に血道を上げる。幕府と紀州藩の抗争の真っ只中、信蔵知り合いの町道場の娘・ちのが紀州一派・高力伝次郎に捕われる。しかし豪商・紀州屋の手引きでちのを救い出した信蔵は、運命の導きか、安羅井の里の入り口である月ヶ瀬の小屋に辿り着いた。そこで信蔵はちのが「安羅井の里の当主の娘」であることを知らされる。二人が身を隠す小屋には紀州一派と幕府の隠密が迫っていた。信蔵はちの姫を小屋に残すと白刃の中へと飛び込んで行く…。