1966(昭和41年)/10/30公開 91分 カラー シネマスコープ 映倫番号:14672
配給:東映 製作:東映
降旗康男監督が高倉健主演で描くヤクザ映画。長崎の競艇場の利権を巡って争う暴力団山崎組と権藤産業。原爆症を抱え、いつ死ぬとも知れない山崎組代貸・滝田は、父親代わりの親分の命を受けて権藤を暗殺するが、記者にスクープされ…。
九州長崎に根を張る暴力団山崎組と権藤産業は、競艇場の利権を巡って激しく対立していた。山崎組代貸・滝田は、これを冷たく見つめていた。滝田は、長崎原爆で孤児になったところを山崎に拾われた男で、行動は冷たく非情だが、山崎を父と慕っていた。山崎組顧問弁護士・郡司の計らいで、山崎組と権藤産業は手を結び、政治結社義友会を結成。それを記念した競艇が開催された。八百長レースを組み、権藤に儲けてもらおうという筋書きである。ところが、八百長を強制されたレーサーは、滝田の恋人・由紀の弟で、滝田は勝手に八百長を止めさせた。権藤は大損を負ってしまう。さらに権藤は、全ての段取りを郡司が運んでいることに疑問を抱く。山崎も、由紀の弟にリンチを加えようとするが、滝田の頼みで助かった。代りに権藤殺しを命じられた滝田は、権藤に加えて、郡司をも刺殺した。郡司は、山崎と権藤、双方が倒れた隙に競艇の利権を手に入れようと企んでいたのだ。滝田は、由紀が待つ港に走る。由紀の眼に、必死に駆け寄ろうとする滝田と包囲する捜査陣が飛び込んできた…。