1985(昭和60年)/11/9公開 130分 カラー ビスタ 映倫番号:111792
配給:東映 製作:東映
日本文学最高峰の『古典』と『感性』の究極の融合。森田芳光監督、松田優作主演、衝撃的文芸大作と絶賛された漱石ロマンの最高傑作。 友情のためにあきらめた秘めやかな恋との再会--燃え上がる愛と葛藤 その愛は、この世で最も甘美な破局を予感させた。
日本の近代文学を代表する文豪・夏目漱石の愛の最高傑作「それから」を完全映像化。愛の古典を現代の感性で甦らせた、華麗にして衝撃的な文芸大作。高等遊民を自認する主人公・代助は、あえて定職も持たず 妻帯もせず、ひたすら友人・平岡の妻・三千代を密かに想い続けていた。その平岡夫妻との三年ぶりの再会。互いの愛を断ち切ることのできないものと知った代助と三千代は、やがて覚悟して道ならぬ恋へ…。愛の「古典」と現代の「感性」との融合、恋愛映画の白眉といわれた名篇。
第59回キネマ旬報ベストテン第1位
明治42年。長井代助は高等遊民を自認しているが、30歳を迎え、日々親族からは身を固めるように促されていた。そんなある日、親友の平岡常次郎からの便りが届く。仕事を辞し3年ぶりに東京へ戻ってくるとのことだった。それは、彼の妻・三千代との再会を意味していた。かつて大学時代、代助は秘かに三千代に想いを寄せていたが、平岡も同じであることを知った代助は、三千代を平岡のもとに嫁がせたのだった。3年ぶりに再会した平岡は様変わりしており、さらには代助の生活態度をなじるのだった。一方、三千代は生活やつれはしているものの3年の歳月が彼女を女に変え、しっとりとした美しさを湛えていた。平岡の新たな生活のために奔走する代助。いつしかそれは、三千代への愛への確信となっていく。遂に自らの本心を三千代に打ち明ける代助。しかし、それが自然の情念に基づいた恋愛であるがゆえに、二人がこのまま突き進めば、家名も友情もあらゆるすべてが犠牲になることは明白だった。それでもなお、二人の愛を全うしようとするのだったが…。
第9回日本アカデミー賞(最優秀助演男優賞・最優秀撮影賞・最優秀照明賞・最優秀録音賞)