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健一は、友人の和夫君が読んでいたチャイルドキングの絵本に、横から首を突っ込み夢中でした。ところが、和夫君がお母さんに呼ばれて帰ってしまったので、読みかけの本が忘れられず残念でたまりません。そして、使いの途中であることも忘れて、買ったばかりのケチャップの瓶を割ってしまいました。どうにかして絵本を買ってもらおうと、お母さんにお手伝いを申し出て、洗濯物を取り込みますがまたまた失敗。ガラスは割るし、洗濯物は真っ黒にするし、すっかりしょげてしまいます。おまけに、ケーキをみんな食べてしまったとお母さんとチャコに叱られますが、これは健一には覚えのないことだったのです。健一は、一人しょんぼりと公園に行って、鉄棒にぶら下がりました。するとどうでしょう。周囲の景色がすっかり変わって見えるのです。空からは円盤が舞い降りてきてチャイルドキングも目の前に立っているのです。慌ててとび降りると、全ては元のまま。健一は、今度は股の間か向こうを眺めてみました。