作品検索

作品紹介

ニホンザル その群れと生活

1969(昭和44年)/5/14公開 25分 カラー  映倫番号:22994 
配給:東映 製作:東映

ニホンザルの権威・京都大学霊長類研究所の河合雅雄氏、吉場健一氏の監修指導のもとに製作された生態記録映画。世界でも珍しいサルの水泳から、リーダー交代の闘争など、興味深い事象を沢山捉えている。

NO IMAGE

スタッフ

監督:
脚本:
音楽:
撮影:

キャスト

川久保潔

ストーリー

幸島のニホンザルのリーダーはカミナリで、第2リーダーはアカキンだ。食物を食べる場合は、中心にリーダー、彼らの回りに雌や子ザル、その周りを普通の雄ザルが囲んで座るといった同心円的な配置をとり、この配置こそニホンザルの社会構造を端的に示している。雌ザルは毎年6月から8月にかけて、約1年おきに1頭ずつ子供を産む。生後3、4ヶ月後は餌のとり方をはじめ、様々なことを見よう見真似で覚える。人間で言えば自我に目覚める2、3歳にあたるのだろう。一年を過ぎる頃から発育にも能力にも差が出始め、好奇心のおもむくままに行動する。幸島のサルの特徴と言われる芋を洗い、海水で味をつけて食べることを最初に始めたのが1才半のサルだ。3、4才になると、雄は雄、雌は雌同士でグループを作り、様々な遊びを通じて次第に順位も決まっていく。雌には雄ほどはっきりとした序列はないが、雌の子供を多く産んだほうが勢力を持つので、子供の世界でも階級の差がでる。4、5歳になると一人前になる。雌ザルは子供を産むため群れの中心に残るが、雄は群れの外に出る。こうしたサルはヒトリザルと呼ばれる。幸島の現状は、長期政権を維持してきたカミナリやアカキンも体力が衰え、ヒトリザルのイカが虎視眈々とリーダーの座を狙っている。ニホンザルの社会は力だけでなくあらゆる能力でその地位が決まる。この社会構造の厳しさが、彼らの群れの平和を守っているのである。

NO IMAGE
ページの先頭へもどる
一般社団法人 日本映画製作者連盟・会員(4社)