2013(平成25年)/5/18公開 119分 カラー シネマスコープ 映倫番号:119466 G
配給:東映 製作:「中学生円山」製作委員会
宮藤官九郎監督、待望の最新作『中学生円山』がついに完成! 『真夜中の弥次さん喜多さん』『少年メリケンサック』に続いて監督3作目となる今作は、宮藤官九郎のオリジナル脚本映画。エッチでバカバカしい妄想で頭がいっぱいの中学生男子が、謎のシングル・ファーザーと出会い、成長していく物語だ。これは、ひとりの男の子の成長物語であり、家族の物語でもあり、すべての"中学生"と、"かつての中学生"に贈る青春物語でもある。『中学生円山』は、それら全ての要素が絶妙なバランスで絡み合う、究極の妄想アクション映画だ。
円山克也は、団地と学校の往復が日常の中学2年生。平凡な父・克之と地味な母・ミズキ、無神経な妹・あかねと4人暮らしだ。父・克之は、エロい動画と食後のフルーツだけを 楽しみに生きているサラリーマンで、朝はゴミ出しを手伝い、夜は6時にきっちり帰宅する。母・ミズキは、韓流ドラマに夢中な専業主婦。小5の妹・あかねは、まだ初恋を経験していないことを気にしている。そして思春期真っ盛りの克也は、身体を柔らかくするための努力に精を出している。それは、あるエッチな目的を達成するための「自主トレ」だった。レスリング部に入部し、熱い風呂に入り、酢を飲む。そして、部活でも風呂でもベッドでも、隙を見ては前屈をする。毎日毎日「自主トレ」に励む克也は、ついに、限界まで背骨を折り曲げると妄想の世界にトリップするようになってしまった。そんなある日、団地の上の階に下井辰夫という男が引っ越してくる。いつもベビーカーを押しているシングルファーザーの下井は、妙に団地の主婦の輪に溶け込み、仕事をしている様子もない謎の男だった。学校帰りの克也と偶然会った下井は、エレベーターの中で驚愕の一言を囁く。「もうすぐ届くよ」それは、自分だけが知っているはずの「自主トレ」の秘密だった。「なぜ知ってるんだ!」パニックになった克也は、その理由を探るため、少しずつ下井に近づこうとする。ほどなくして、団地の近くで殺人事件が発生。「あのおじさんが殺し屋だったらどうしよう」という妄想にとらわれ、頭から離れなくなってしまう克也。そして下井を<凄腕の殺し屋=子連れ狼>に仕立てたストーリーを妄想ノートに書き始める…。