2006(平成18年)/9/23公開 95分 カラー アメリカンビスタ 映倫番号:117477 一般
配給:角川ヘラルド映画 製作:「風のダドゥ」製作実行委員会
優しさに触れ、生命に触れたとき、彼女に再び希望が輝き始める。ダドゥ・・・それは命の音。馬の体の中から聞こえる風のうねりのような音。この命の響きを、言葉も交わさずただそこに一緒に佇むことで共有しあった馬と少女。動物と触れ合うことによって癒しを育むアニマルセラピーは世界的に注目されているが本作で描かれているのはホースセラピー。しかしここでは馬と人という関係だけではなく、生あるもの全てが関りあうことで得られる“癒し(セラピー)”以上の限りない生命の力を詩情豊かに描きこむ。
春を待つ阿蘇山を、ひとり彷徨う16歳の少女──彼女の名は浅野歩美。孤独感に耐えきれずに家を飛び出し、山中で意識を失い倒れていたところを装蹄師の桜田によって、彼が働く「阿蘇ふれあい牧場」へ運ばれる。牧場では、かつて競馬界で名調教師として名を馳せた安藤幹夫とその家族、ある出来事をきっかけに過去を捨てた元高校教師、言葉を失った少年たちが暮らしていた。一命を取り留めた歩美は、しばらくそこで生活することを決意。阿蘇の雄大な自然の中、彼らの誠実な人柄にふれ、元競走馬メイワジョニーとの出逢いを通して、次第に心を開いていく。