松本清張の同名原作を清張文学の映画化では定評のある橋本忍と野村芳太郎のコンビが日常性の奥に潜む恐怖を描いた作品。撮影は野村監督と名コンビぶりを発揮してきた川又昂が担当。また、この作品では従来、映画で・・・
尊王攘夷に湧く幕末、水戸山中に挙兵した天狗党が、次第に大儀とかけ離れ、暴徒と化してゆくのを、百姓上がりのやくざ仙太郎の心の動揺を絡めて描く、巨匠山本薩夫監督による異色時代劇大作。
不本意に戦犯を問われた元青年将校が、生きることに意義を見つけ、愛妻と共に官憲から逃れて潜行生活に入る。物語は美しくも悲運な妻にスポットをあてて描かれ、愛することの美しさ、強さを感動的に謳っている。