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破れ太鼓

1949(昭和24年)/12/7公開 109分    
配給:松竹 製作:松竹株式会社

製作は小倉浩一郎で木下恵介と助監督の小林正樹が協同で脚本を書き、木下恵介が監督する。撮影は楠田浩之が担当。主演は阪東妻三郎、村瀬幸子、森雅之、小林トシ子で、それに本作品で音楽を担当している木下忠司、宇野重吉、滝沢修、東山千栄子、桂木洋子らが出演。

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ストーリー

津田家の主人軍平は土建屋で、過去は腕と度胸で危ない橋を渡ってきた男で、無教育で傲慢で、そして暴君であった。家族に対しても俺のお蔭でみんな幸せに暮らせるんだと思っているから、妻や子供はみんな自分に感謝し、尊敬していると思っている。だが父の会社に勤めている長男太郎は、叔母素子と共同でオルゴール製造会社をやろうとし、音楽家志望の二男平二はオヤジを風刺した「破れ太鼓」という歌をつくって弟妹にきかせてる。三男又三は医学生、四男四郎は中学生、長女秋子は父の会社の出資主の息子花田輝夫に嫁にいけと言われていて、相手に愛情もないのに交際していたが、ふとしたことから青年画家野中と愛し合う。次女の春子は女学生。兄妹みんな仲よく母を慕って楽しい家庭なのだが、軍平が帰ってくるとその団らんは壊れ、軍平の圧力の前に屈してしまうのだ。この二つの雰囲気は到々爆発するときがきた。太郎がオルゴール会社のことを父に説き、反対された上に殴られ、太郎は家を出て叔母素子のもとに走った。秋子は昨日までの秋子でなかった。恋に生きる強い女になっていた。輝夫との婚約のことで遂に父の逆鱗にふれ決然として家を出た。秋子をなぐる軍平に、今まで絶対服従だった妻邦子まで、今や軍平の前に立ちふさがり、彼女もまた良人のもとを離れて家を出るに至る。母の後を追って子供たちもみんな一緒に出てしまった。そのころ軍平の会社は金づまりと、秋子と輝夫のことで資本主は手を引き、ついに暗礁に乗り上げた…。

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