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父恋し

1951(昭和26年)/3/8公開     
配給:松竹 製作:松竹株式会社

製作は小倉武志で、同じく長瀬喜伴が脚本を書き、瑞穂春海が監督に当たっている。配役陣は若原雅夫、三宅邦子、美空ひばり、その他清水一郎、桜むつ子、文谷千代子、北龍二などの脇役に新人滝謙太郎が出演。

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スタッフ

監督:
脚本:
音楽:
撮影:

ストーリー

牧田雄二は、ギターの流し歌手として、港の温泉町へやって来た。そこは十三年前、志村早苗との恋に破れた思い出の土地で早苗は、今では娘の恵美子と父岱石を残して東京のバーへ働きに出ていた。時折帰って来る母を待って、恵美子はよく波止場へ出て歌を歌っていた。その歌は、かつて雄二が作曲して、早苗しか知らない歌であったことから、雄二は恵美子が自分と早苗との子供であることを知った。恵美子は母に逢いたさに、「エミコビョウキ」の偽電報を打った。早苗はこの電報のために、父岱石の病気のときに借りた金を種に言い寄る村井の毒牙を逃れて港町へ帰って来た。そして町を流す雄二の姿を見かけたが、雄二は、「恵美子の父として恥ずかしくない人間になってきっと訪ねて来る」と置き手紙して再び姿を消してしまった。早苗は翌日すぐに恵美子を連れて上京するが、雄二の居所を突き止めぬまま日を送るうち、ある日新聞で作曲コンクールに一等当選した雄二の名をようやく発見することが出来た。しかし雄二は病床にふして、コンクール入選発表会には出られぬ状態であった。そこで恵美子は父に代わって舞台に立ち、病院では十数年振りで初めて晴れて結ばれた雄二と早苗が、ラジオを通してわが子の唄にきき入るのだった。

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