1958(昭和33年)/1/3公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
「抱かれた花嫁」につづく“花嫁シリーズ”の第二作で大船調コメディ。「集金旅行」の椎名利夫と「茶の間の時計 愛情の波紋」の中村定郎の共同脚本を野村芳太郎が監督、井上晴二が撮影した。主演は高橋貞二、岡田茉莉子、佐田啓二、小林トシ子、南原伸二、石浜朗。それに瞳麗子、朝丘雪路、大津絢子など。
大学の生物学助教授の広瀬武夫は、一家を背負い、32歳の今日まで結婚せずにいた。しかし弟の平八郎が同級生の弘子と学生結婚したことに刺激されて、相手を探す気になった。父の元海軍武官三吉にも、昔の部下がやもめを見兼ねて、お嫁さんを世話するという。武夫は亡母の十三回忌までに結婚してみせると父に宣言した。武夫と復従姉のデザイナー米子は、昔、武夫と結婚するはずだったが、戦死と知らされ、船乗りの伝七と結婚したのだ。今は性格が合わず別居しており、離婚の手続きをしていた。彼女の紹介で、武夫は花嫁学校へバイトに行くが、散々な目に会ってしまう。米子の妹英子は雑誌社の女流カメラマンをしている。武夫に同情し、万年筆屋の娘や、競馬狂の娘など、次々に見合いをさせるが、全部失敗だった。九回目もだめで「試合」は延長戦に入る。武夫がこっそり男女交際機関へ入会した夜、英子はその桃色交際機関へ取材に行き、ボーイに迫られた。英子を助けた武夫が危うくなったので英子は警察へ電話し、事件が新聞種になった。落ち込む武夫を慰めながら、英子は次第に彼と結婚したいと考え始めた。しかし、その話を三吉にしようと訪れた時、英子は昔の姉と武夫とのことを知らされた。米子は正式に離婚した伝七が南極へ発つのをしんみりと送った。平八郎と弘子は喧嘩をしたり、また仲良くなったりした。皆が揃ってドライブした日、英子は彼女にベタ惚れの福田清と結婚する気になった・・・武夫を姉にゆずって。何故なら、昔の米子の武夫あての手紙を読み上げて、二人の気持がはっきりわかったからだ。