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作品紹介

赤い陣羽織

1958(昭和33年)/9/23公開     
配給:松竹 製作:松竹株式会社

木下順二の民話劇を映画化したもので、庶民の健康なエスプリと封建制未成熟時代の支配者のとぼけたおかしさを笑いの中に捉えようというもの。脚色は高岩肇、監督は山本薩夫、撮影は前田実。中村勘三郎が舞台と同じ役を演じて映画初出演。その他に有馬稲子・香川京子・伊藤雄之助・三島雅夫など。

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スタッフ

原作:
監督:
音楽:
撮影:

ストーリー

むかし、ある田舎の水車小屋に甚兵衛とせんという夫婦が住んでいた。とぼけた顔をして風采の上らない甚兵衛にくらべ、女房のせんは飛びきりの美人だった。そのため、土地の代官や庄屋などがせんに心を寄せ、足繁く水車小屋を訪れる。特にご熱心なのは赤い陣羽織を風になびかせ、颯爽と馬でのりつける代官・荒木源太左衛門である。この代官、生来の臆病者で外では代官風を吹かせて威張るが、内では奥方に頭が上らない。さて、なんとしてでも思いを遂げようと、祭りの夜、職権を利用して甚兵衛を庄屋に捕えさせ、その留守にせんを襲ったのである。甚兵衛は、この企みに気がつき、やっとのことで牢を破り水車小屋に駈けつけてみれば、炉ばたに代官の陣羽織や下着が脱ぎすててあり女房を呼んでも返事がない。この様子に、てっきり女房が征服されたと甚兵衛は思いこんだ。そして、代官への復讐を決心したのである。それは、代官の奥方をモノにすることだった。彼は陣羽織を着こみ代官の屋敷へ向った。だが、当の代官はせんに鉄砲でおどかされ、腰をぬかして目的を達することが出来なかったのである。陣羽織や下着は、水車小屋の川に落ちた時に濡らしたものでそれを干しておいたのだった。さて甚兵衛は、腰元や足軽のぬかずく中を堂々と奥方の寝所へ向った。だが、奥方の気高さにうたれて手も足も出なかった。代官とせんは思い思いの不安な気

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