1959(昭和34年)/5/12公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
新人大島渚のオリジナル・シナリオを岩城其美夫が監督し、井上晴二が撮影した青春編。
高木修一は大学受験のため上京することになった。修一には岩佐恭子という女友達がいた。姉の順子、弟の健次らに送られて修一は発った。恭子は寂しかった。修一が去った後、健次と恭子は会う機会も多くなった。健次は恭子の縁談を耳にした。詰問すると恭子は否定した。しかし恭子に縁談が起こっているのは事実だった。健次は上京して兄を訪れたが修一は恭子の話を避けた。恭子の父、仙兵衛が暴風で難船して重傷を負った。恭子の母は家のために縁談を承諾した。恭子は上京して修一を訪れた。しかし修一はやはり冷たかった。学業のため、修一は恭子を忘れようとしていた。恭子と健次の心は次第にふれていった。一年経って修一が帰郷した。健次は兄と恭子のために奔走したが、だめだった。健次は恭子がいとしかった。修一も恭子の母も、健次と恭子の仲に反対した。結婚の日取りが迫っていた。健次は恭子の母の手前、恭子をあきらめた風を装った。何も知らない恭子は絶望した。恭子は短い一生を自ら終えてしまった。恭子の死に修一と健次は泣いた。