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若い素顔

1959(昭和34年)/9/6公開     
配給:松竹 製作:松竹株式会社

週刊現代に連載された石坂洋次郎の「寒い朝」を映画化したもので、柳井隆雄と大庭秀雄が脚色し、大庭秀雄が監督した青春もの。厚田雄春が撮影を担当。

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ストーリー

ここはある高校の教室、春田先生が岩淵とみ子の作文を読んでいた。モデルにされたのは三輪重夫だった。次の日曜日、重夫はとみ子に借りたセーターを持ってとみ子の家に出かけた。いきなりとみ子の母真知子に塩をまかれて驚いた。真知子は十年前に夫をなくし、女手一つでとみ子を育てて来た。真知子が一番嫌うのは再婚話だった。今、塩をまいたのもその話をもって来た人が帰ったからだと真知子は話した。とみ子も母の再婚をいやがっていた。しかし母のない重夫は父の再婚には大賛成だった。父、貞一は医者だった。片親同士の重夫ととみ子は仲がよかった。とみ子が風邪をひいたので、貞一は往診に出かけた。真知子も貞一も互いに好意を待った。学校に行くと、重夫が意外なことを言ってとみ子を驚かせた。貞一が真知子のことをほめていたから求婚するかもしれないというのである。とみ子にはショックだった。田舎から出て来たおばあさんに話すと、とみ子の父は女癖が悪く母を苦しめたが、誰もこのことを知らないのは母が忍耐したからだと、話してくれた。或る日、おばあさんと公園に行ったとみ子は、母と貞一が仲よく歩いているのを見てふくれてしまった。おばあさんは、とみ子に母の幸せを考えねばならないと、静かにさとした。とみ子は大声を上げて泣いた。おばあさんは田舎に帰った。翌日、学校でとみ子は重夫を呼びとめて言った。貞一が自分の父親になったら幸せだということを。

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