1963(昭和38年)/1/13公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
朝日新聞連載川端康成原作から、権藤利英が脚色、中村登が監督した文芸もの。撮影は成島東一郎が担当している。
京都平安神宮の見事に咲いたしだれ桜の下で、佐田千重子は幼な友達の水木真一に突然「あたしは捨て子どしたんえ」と言った。呉服問屋の一人娘として何不自由なく育ったが、自分は店の前のべんがら格子の下に捨てられていたのだと……。とはいっても親娘の愛は細やかだった。父の太吉郎は名人気質の人で、ひとり嵯峨にこもって下絵に凝っていた。西陣の織屋の息子秀男は秘かに千重子を慕っており、見事な帯を織り上げて太吉郎を驚かした。ある日千重子は、清滝川に沿って奥へ入った北山杉のある村を訪ねた。そして杉の丸太を磨いている女達の中に自分
アジア映画祭最高作品賞(ゴールデン・ハーベスト):ミラノ見本市(MIFED)特別賞:毎日映画コンクール撮影賞(成島東一郎):毎日映画コンクール男優助演賞(長門裕之):ブルーリボン賞撮影賞(成島東一郎):ブルーリボン賞音楽賞(武満徹):文部省芸術祭文部大臣賞