1964(昭和39年)/4/12公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
池田一朗と桜井義久が共同でシナリオを執筆、市村泰一が監督した歌謡ドラマ。撮影は倉持友一が担当している。
置屋・富松の雪路は舞扇をとらせれば祇園一といわれるほどの舞妓だ。おかみの富枝はそんな雪路に富松再興の夢を托していたが、その雪路にも旦那がつき“都踊り”が終わってから“おひろめ”をすることになった。そんなある日雪路は朋輩の郁代や豆奴らとともに、富枝につれられて京染め展示会のショー出演のため上京することになった。空港に向う途中、車が故障したのをいいことに、雪路は単身ヒッチハイクで東京に向かったが、途中でプレイボーイにつかまり、困惑しているところを、トラックの運転手浩太郎に救われた。浩太郎は自分のあやまちで、かたわにしてしまった妹美代子のために、ポンコツ屋で働く一方、陸送のアルバイトをしているのだった。二人は互いに身の上を話すうちに急速に親しくなっていった。雪路は浩太郎と舞妓としての最後の休日を、東京で過ごした。翌日雪路は千葉の片田舎に浩太郎の家を訪れ、踊りの好きな美代子のために祇園の舞を披露してやるのだった。浩太郎はそんな心の温い雪路に好意以上のものを感じるようになっていった。その夜浩太郎は雪路に愛を告白した。しかし雪路は舞妓である我が身を思って、ただうつむくばかりだった・・・。