1965(昭和40年)/12/31公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
松浦健郎と井上梅次が共同でシナリオを執筆、井上梅次が監督した青春もの。撮影は小杉正雄が担当している。
東京新報の社会部記者雄次は血気の多い若者で、取材先で記者としての鉄則を破ることもしばしばであった。雄次の大学の先輩でデスクの泉太郎は、そんな雄次のよき指導者であった。ある日、ヤクザの新旧勢力の生態を取材に出かけた雄次は、同じく取材に来た日刊帝都新聞社会部風間新子とはち合わせ、お互いに火花を燃やした。ある日二人は、大島で賭場が開かれることをキャッチした。大島は雄次の郷里である。新子を家に招いた雄次は、母が新子を、恋人あつかいするのを迷惑がりながらも、心に暖かいものを感じていた。賭場にまぎれ込んだ二人は、ヤクザと格闘したり危険な取材を終えて帰ったが、デスクはその原稿を面白くないとつき返した。深夜まで酒を飲み明かす雄次は、流行歌手南風あぐりから、芸能人を食方も聞き、巽組追放の原稿を、週刊トップ社にもちこんだ。大いに感激した社長木原大作は、すぐ雑誌にとりあげ、キャンペーンは開始された。一方巽組々長の政吉は、雄次を呼び出し決闘を申しこんだ。物蔭から二人を見守る巽組代貸小田鶴松の頬になぜか涙が流れていた。数日後、雄次が原因で、妹君江の縁談が被談となってしまう・・・。