1968(昭和43年)/5/15公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
田波靖男と新人の長谷部利朗がシナリオを執筆し、市村泰一が監督したサラリーマン・コメディ。撮影は大越千虎が担当している。
田中五郎、大平敏、円谷由彦は、日の丸不動産でも悪名高き社員だった。というのは、五郎がホステス斡旋、大平が社内金融、円谷は競輪のノミ屋を副業としていたからだ。折りしも合理化を進めていた会社は、3人を横浜営業所へ左遷してしまった。ところが、そこには悪党社員の模範のような男・杉原がいた。3人は杉原の自慢話に酔わされるとセールス第1日目から、各専門分野に飛び散っていった。五郎はその日、チンピラの嫌がらせを受けている森田百合子を助けた。それから数日後五郎は、ホステス発掘に出撃したサウナ風呂で失神、こともあろうに犬猫病院へかつぎ込まれてしまった。そこで五郎は、百合子に再会した。彼女は病院長の娘だったのだ。恋する人を待った五郎の成績はグングン上がった。ところが病院はメリケン組に立退きを迫られて困っていた。百合子から早速相談を受けた五郎は、分譲マンションのセールス先熱海で松尾と契約をしたものの、芸者のお色気攻撃にすっかり降参してしまった。病院の危機を救ったのは、代役を頼まれた円谷だった。折りしも会社は、五つのマンション建設を発表。売上成績優秀者には欧州旅行の報酬をつけ、セールスマンの士気を煽った。五郎はアパートの女主人との契約交渉に精力を傾けたが、女主人の犬を届けに来た百合子に惹かれて、この契約交渉をライバル杉原に譲り、自分は百合子の家にくらがえした。一方、杉原は女主人の欲求不満の解消に成功。めでたく契約を結び、欧州行きの権利を獲得したが・・・。