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黒の斜面

1971(昭和46年)/8/25公開     
配給:松竹 製作:松竹株式会社

飛行機事故から題材を得たもので、日常的な安定の中で、物質的にも性的にも微妙なバランスを保っていた人間関係が、ある偶然によってバランスを失った時、どんなスリリングでめくらめく恐怖が姿を現わすか、をテーマにしたサスペンス映画。脚本は菊島隆三。撮影は丸山恵司がそれぞれ担当している。

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スタッフ

原作:
監督:
脚本:
音楽:
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美術:
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編集:

ストーリー

ダイバ物産営業係長辻井喬は妻圭子と二人暮らし。最近課長が目前と噂され、胸を踊らせている。謹厳実直型だが、柄にもなく愛人ができた。数ヶ月前、偶然失恋自殺を図った妙子を救ったことから情事を重ねていたが、昇格の話がでてから、妙子と別れて身辺を綺麗にしたいと思っている。その日、辻井は現金3000万円を大阪へ携行する出張命令を受け最終の飛行機に乗るべく羽田へ行ったが待ち受けていた妙子に口説かれて出発を翌朝に変更、切符を見知らぬ青年島田に譲った。同僚清水は予定通り発ち、辻井は公金と残った。この瞬間から辻井の運命は狂い始めた。その夜半、妙子はアパートで、最終便が三河湾に墜落、全員死亡したことを知ったが、辻井にニュースをかくし、翌朝知らせた。辻井は驚愕し、うろたえた。妙子との秘事、職務の怠慢、公金横領の嫌疑……。小心な辻井は戸惑った。辻井を独占するための妙子の計画は当り、辻井は一夜明けたばかりに名乗りでるきっかけを失った。妙子は区役所で、航空事故だと死体がなくても認定死亡として戸籍から抹消されることを確認した。今日から別人格になった辻井と新天地で生活できる。しかし、その留守中、辻井が消えた。行き先を遭難現場と読んだ妙子は三河湾・西浦へ急行したが、辻井はおらず、妻圭子に会った。死んだ清水の知り合いと偽って声をかけた妙子に対し、圭子は、荷物は発見されたが他の四人と共に遺体のない辻井が死んだとは思えないと言い切った・・・。

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