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愛と誠

1974(昭和49年)/7/13公開     
配給:松竹 製作:松竹 / 芸映プロ

少年雑誌に連載中の梶原一騎・作、ながやす巧・画の同名劇画の映画化で、不良学生と純真な少女の熱烈な愛を描く青春映画。脚本は石森史郎、監督は脚本も執筆している山根成之、撮影を竹村博がそれぞれ担当している。

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スタッフ

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ストーリー

信州蓼科高原スキー場。スキー遊びに興じていた少女が、危険な斜面を滑り出し、あわや谷へ落ちようとする瞬間突然飛び出して来て少女を救ったのは、蓼科に住む少年だった。その日から少女の心には白馬の騎士への思慕が芽ばえ、少年の顔には醜い傷が残った。少年の名は「誠」、少女の名は「愛」。8年が過ぎた。白樺の森に夏が息づき、青春が躍っている。東京の青葉台高校のキャンプに殴り込みをかけた不良グループがあった。さらにそのグループの無法を暴力でさえぎったもう一つの不良たちがいた。そのリーダーは誠だった。青葉台高校の理事長のひとり娘として美しく成長し学園の女神と全校のアイドルとなっている愛との、それは運命の再会だった。愛はこの事件のために少年院に送られようとしていた誠を、自分と同じ学校に転校させ、父に月謝とアパート代をもたせることによって昔の償いをしようとした。だがその愛の好意に対する誠の言葉は冷たかった。「あんたは俺を東京に呼んで、危険な斜面にまた飛び出したんたぜ」。誠は入校一日目にして早くも教師を殴り倒すという事件を起こした。そんな誠を見込んだ学園のボス的存在であるラグビー部とボクシング部の主将が入部を勧誘したが、誠がこれを無視した事によって学生たちの誠への敵意は高まった。かねてから愛に想いを寄せている全校きっての秀才・岩清水は、愛の心が誠に傾いていくのを知り、愛に宣言した。「愛よ、君のためなら僕は死ねる」と。愛はあらゆる犠牲と恥を忍んで誠に尽くすが、誠はその献身をせせら笑った。8年前、あの事件の後、半死半生で家に辿りついた彼は破傷風にかかり半年は立ち上れなかった。彼の大病は貧しい一家の生活を破壊し、誠は少年期を悲惨のドン底で送ったのだった。

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