1976(昭和51年)/4/24公開 86分 カラー シネマスコープ 映倫番号:18692
配給:東映 製作:東映
一生懸命生きているのにやる事なす事チグハグだらけ、いつも大きな夢と望みを捨てない愛すべき中年ダメ男を笑いと涙で描く人情喜劇。
失敗を繰り返して何度となく職を首になってきた二宮清十郎は、故郷の山形を後にして上京した。だが、行く宛てのない清十郎に、上野で何人かのルンペンが近づいてきてルンペン社会に入ることを奨める。今まで疎外されることの多かった清十郎は、仲間から会長と慕われる遠藤大五郎の優しさに甘え、抵抗なく従った。ある日、公園のベンチで山形出身の白川秋子に出会った清十郎は秋子に親密さを感じ、就職や住まいのことなど世話を焼くのだが、しかしルンペンであることを打ち明けられず、靴問屋の住み込み倉庫番の職を探し当て、彼女をそこに迎えた。しかし、ボヤを出したことが原因で倉庫の暮らしが店主にばれてしまい首になり、さらに会長の死の知らせが舞い込み、秋子は置手紙をしてどこかへ去った…。その後職にありつき真面目に働いたもののどうにも世間の歯車とかみ合わず、相変わらず失敗を繰り返す日々。一方、秋子は以前知り合った青年・山田信介の紹介で彼と同じ職場で働き、信介とは将来の約束をする段階まで愛が発展していた。そんなある日、清十郎のもとへ秋子が突然尋ねてきて結婚したいと言い出したのだが…。