1981(昭和56年)/4/11公開 100分 カラー ビスタ 映倫番号:110319
配給:東映 製作:東映
池波正太郎原作の「仕掛人梅安」シリーズの完全映画化。池波文学独得の江戸情緒をバックにエロチシズムとアクションを配した娯楽快作。
江戸闇家業の元締・音羽屋半右ヱ門依頼の仕事を果たした仕掛人梅安と彦次郎は、帰り道、安部主税之助という乱暴な若侍に犯され、料亭の別室で自害した女の叫びを耳にする。この主税之助は、旗本・安部長門守の長男であることをいいことに、我がもの顔で傍若無人な振る舞い続けていた。そんな長門守の邸に、大阪から近江屋左兵衛が訪れる。二人は異母兄弟であり、常々私利私欲にまみれた悪巧みを企んでいた。そんなある日、近江屋から実妹であるお園の鍼治療を依頼される梅安。梅安は、近江屋が大阪の闇元締であることは先刻承知だった。梅安の下に次なる依頼が届いた。奇しくも今度の依頼とは主税之助の殺しであった。いつも通りに仕事を全うする梅安だったが、ひとつの狂いが生じる。お咲という女中に目撃されたのだ。だが、何故かお咲を殺せない梅安。そうしたある日、音羽屋が襲われ深傷を負う。先手を模索する梅安に近江屋が刺客を放つ。深傷を負う梅安、そしてそこに偶然居合わせたお咲が殺される。瀕死の梅安を助けたのはお園だった。その日、隅田川は氷雨に煙っていた。その舟遊びの船頭に扮するは、変装した彦次郎だ。梅安一世一代の仕掛けは果たして…。
第5回日本アカデミー賞(最優秀助演男優賞)