2001(平成13年)/2/3公開 101分 カラー ビスタ 映倫番号:115997
配給:東映 製作:東映 / h.m.p / 東映エージエンシー
物語はある一流企業に送られてくる1通のEメールで幕を開ける。それは会社の存続を根本から揺るがす脅迫状だった。やがて一人の警視庁公安部の警部がその企業と関係していることがわかり、トッカンは事件が明るみに出ることを隠蔽しようとする。その捜査に抜擢されたのは、懲戒免職寸前の白州と秋吉の2人だった・・・。戸梶圭太の原作をもとに「クロスファイア」の横谷昌宏が脚本を担当。監督は「ケイゾク」「池袋ウエストパーク」の堤幸彦。主題歌は鬼束ちひろ。
警察組織の内部犯罪を調査する特別監査室(通称・トッカン)はある危険人物をマークしていた。警視庁公安部の警部・石巻修次。大手フィルムメーカー・ダイトーとの癒着や、中国マフィアとの関係など、彼には警察機構を根底から覆すほどの大スキャンダルに発展しかねない、幾つもの疑惑があった。石巻の動向をつかむため。警視庁・特別監察官室長・御代田警視正は、懲戒寸前の2人の刑事を内定調査に起用した。彼らは警視庁でも一、二を争うほど、刑事としての自覚を著しく欠いた人物だった。時を同じくして、ダイトーの本社にEメール奇妙な脅迫文が送られてきた。送信者は「溺れる魚」。文面には“ある要求”に応じなければ、ダイトー本社ならびに、都内にあるダイトーのDPEフォトステーションに決定的なダメージを与える旨が記されていた。愉快犯とも思われる要求であったが、その脅しはハッタリではなかった。4ヶ所のステーションの現像液タンクに、漂白剤が混入され、顧客のフィルムすべてが台無しにされたのだ。手の打ち様がない完璧な犯罪計画だが、通常の企業恐喝と大きく相違する点があった。「溺れる魚」を名乗る者の要求は金ではなく、役員・幹部クラスの人間を指名し、人通りの多い場所で屈辱的な行動を取らせることであった。幹部たちは涙を飲んで哀しいまでの愛社精神で、公衆の面前で次々と生き恥をさらしてゆく。 とある金曜の夜、石巻は気鋭のグラフィックアーティスト・岡部哲晃が経営する名物イベント“ゲイナイト”に姿を見せる。潜入調査のため、ゲイカップルになりすましたはいいが、納得のいっていない白州と、やや興奮気味の秋吉の2人は、人々の熱気で酸欠状態となった店内に足を踏み入れた 次々と明らかになる意外な過去、白昼繰り広げられる銃撃戦、多様な人物たちのいくつもの欲望が絡み合う大都会のアンダーワールドに潜り込んだ白州と秋吉がたどりついたのは、衝撃の真実だった。