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伊能忠敬　子午線の夢

2001（平成13年）/11/17公開　127分　カラー　ビスタ　映倫番号：116147　
配給：東映　製作：「伊能忠敬　子午線の夢」製作営業委員会

劇団俳優座創立55周年を記念して製作された伝記ドラマ。200年前の江戸時代、自らの足を頼りに、初の完全なる日本地図を作り上げた伝説の人、伊能忠敬の半生を描くが、本作は堅苦しい偉人伝のイメージからは遠く、スッキリした後味の爽やかな人間ドラマに仕上がっている。向学心と探究心に溢れる主人公を演じる加藤剛はまさにはまり役。高橋至時役・榎木孝明を始め、賀久千賀子、西田ひかるら脇を固める出演陣の好演も光るが、中でも島津重豪役の丹波哲郎が出色の怪演を見せクライマックスを締める。

劇団俳優座創立55周年記念作品

ストーリー

18世紀末、養子婿となった下総佐原・伊能家のために身を粉にして働き50歳になった忠敬は、家督を息子に譲り、江戸へ出て幕府天文方の高橋至時に師事、56歳にして日本地図作成のため測量の旅に出る。“子午線一度の実測値をつかみたい”という個人的野望に支えられながら始まった測量は、旅先で幾多の難儀に遭遇しながらも継続され、4度の長旅の後、東日本地図が完成した。将軍も上覧し苦労が報われたかと思う忠孝に、至時は、西洋において子午線の測量が既に終わっていることを告げる。忠敬は大きなショックを受けるが、再度奮い立ち、これまでの旅の成果を東日本全図に纏め上げる。やがて幕臣に取り立てられた忠敬は、西日本測量の旅に出た。役人主導型の測量行は地形との戦いも加わって困難を極めたが、最後に未踏の地として薩摩を残すのみとなった。。公儀探索方・間宮林蔵は不穏な動きを見せるこの雄藩へ向う事は危険であると引き止めたが、忠敬は旅立つ。薩摩では豪雨や先代藩主・重豪の一方的拒否に遭い測量は難航するが、信念の人・忠敬はこれらを克服し通算18年に及ぶ辛苦の歩測踏破を完遂した。その成果を纏めて“大日本沿海輿地全図”の完成を目指す忠敬、この時、74歳。