2002(平成14年)/10/5公開 106分 カラー ビスタ 映倫番号:116151
配給:東映 製作:ウィル
麻生幾の同名小説を映画化したポリティカル・サスペンス。たった一隻の潜水艦の座礁から始まった極東の事件が引き金となって、全世界が核戦争の恐怖にさらされるという、架空とはいえあまりにも現実味を帯びた緊迫感。不審船事件や瀋陽領事館事件、南北の銃撃戦など、極東アジア情勢が依然として不安定な中で、この映画が描き出す日本の仮想現実には誰もが驚愕するに違いない。日本中がパニックに陥った中で、危機管理が整っていない政府の迷走ぶり。事件解決に苦悩する警察担当者や自衛隊関係者たち。超近代戦争に不可欠なコンピュータによる核戦略作戦、さらに、激しい銃撃戦やスパイの暗躍など、ダイナミックな迫力と興奮のドラマ展開は、日本映画の枠を超えるスケールとテンポで見る者を圧倒する。
200X年、北陸・敦賀半島沖で国籍不明の潜水艦が座礁、乗り込んでいた特殊作戦部隊員10数名が、ロケットランチャーなどの重火器を手に上陸したことが判明した。その恐るべき事態が首相官邸に届くまで半日を要し、時の政権に緊張が漲り、日本中に戦慄が走った!平和が当たり前のような社会に、突然何の前触れもなく外敵が侵入してくるという未曾有の事態に、迅速な対応が出来ない政府。当初、警察はSAT(特殊急襲部隊)で対処しようとするが手に負えず、遂に自衛隊の出動を要請する。しかし、自衛隊出動の法解釈を巡る混乱や政府の優柔不断、官僚の縄張り意識と危機感の不足…それらが、民間人を始めとする多くの人命を失わせるだけではなく世界戦争勃発の危機へと事態を深刻化させていく・・・。