1950(昭和25年)/12/16公開 78分 モノクロ スタンダード 映倫番号:354
配給:東京映画配給 製作:エノケンプロ
松山の山奥に、犬神刑部という狸を長とする古狸の一族が住んでいた。刑部の息子小源太は人間に度々化けて城下町をうろついていたが、その城下では白頭巾の怪盗が町をにぎわし、これは山奥の狸の仕業に違いないとの噂も出ていた。刑部は小源太を許婚の狸お紺と一刻も早く結ばせようとしていたが、小源太は町の道場猿口与兵衛の娘、ミズエに惚れていた。だが、ある日与兵衛がお殿様から預かっていた名刀が紛失し、白頭巾の仕業と思い込んだ与兵衛はミズエに狸退治を命じた。山奥に乗り込んできたミズエに、小源太は一族の存亡と恋しい人との間の板ばさみに揺れていた…。