1951(昭和26年)/2/17公開 96分 モノクロ スタンダード 映倫番号:387
配給:東京映画 製作:東横映画
江戸橘町にある質屋駿河屋の一人娘のお艶は、優男の番頭新助に思いを寄せていた。お艶は潮干狩りの日に仮病を使って新助と船宿に残り彼を口説くのだが、宿の亭主清次がこれを立ち聞きしていた。清次はお艶に横恋慕していて、二人に駆け落ちを唆し、自分の家に匿った。新助は最初こそお艶との情痴生活にあけくれたが、清次の口ぞえで主人の許しが得られる日をずっと待ち続けていた。ある日清次から主人夫婦と話がついたという話を聞いて、新助は主人の使いと共に出かけたのだが、その途中で清次の子分三太に斬りつけられる。だが新助は逆に三太を殺してしまった。一方お艶はその留守に行方をくらまし、新助は貸元の金蔵に匿われることに。彼はお艶に一目会ってから自首するつもりだったが、深川芸者となっていたお艶に再会したとたん、またしてもその愛欲のとりことなってしまう。彼女を操る悪貸元徳兵衛の企みにのり、お艶を種にした強請に加担してしまう。向島の旗本芹沢の家へ乗り込もうとするが、逆に芹沢に追われ逃げ帰ることに。その途中で傷ついた徳兵衛を刺し殺し、更にお艶を口説いていた清次も殺してしまう。新助にとって、ついに最後の頼みはお艶だけとなったのだが…。