1953(昭和28年)/3/12公開 84分 モノクロ スタンダード 映倫番号:916
配給:東映 製作:東映
山手樹一郎原作の評判小説の映画化で、百鬼夜行の大江戸を背景としてお姫強盗、謎の侠客、鉄火の美女、悪政の幕府重鎮など巴と入り乱れる闘争の中に、正義の劍士足柄金太郎の活躍を描く、興味津々の物語。
天命の大飢饉に喘いでいた、徳川十二代将軍家慶の治世。老中水野越前守、目付役鳥居庸三ら一連の陰謀派に組みして、公儀御用達商鍵屋定兵衛は莫大な利益を上げていた。その本宅に、ある夜腰元風の姫君強盗滝夜叉姫一味が忍び込み、御用達商人備前屋新兵衛と元南奉行杉元仁左衛門らへの差し入れと称して三千両の小判を奪っていった。その騒ぎの中、夜叉姫は足柄金太郎と名乗る剣士と遭遇。心惹かれるものを感じ、翌晩の再会を誓ってここは別れることに。大名達は二人を待ち伏せするが、姫の早業と金太郎の剣捌きはその囲みを破っていく。一方鍵定も金太郎の動静を探れば滝夜叉姫につながると考え、大名常の娘で船宿の女将お滝に色仕掛けで金太郎を誘うよう仕向けた。だがお滝は金太郎の男気に惚れてしまう。更に用人笠原幸蔵の目に触れた備前屋のお藤が鍵定らに狙われたのだが、金太郎と滝夜叉姫によってお藤は救われた。だが備前屋に詰めた金太郎と滝夜叉姫は、謎の黒法師たちに取り囲まれてしまう。
「朝焼け富士」シリーズ(2)