1954(昭和29年)/4/7公開 58分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1299
配給:東映 製作:東映
数奇な雪之丞と闇太郎の運命はいよいよ佳境を迎え、雪之丞をめぐる浪路とお初の恋の行方や奸商・長崎屋の没落、土部三斎の悪謀等が展開。三上於菟吉原作のおなじみの娯楽時代劇をマキノ雅弘が東映スコープで再映画化したシリーズ第二作。
その昔、長崎に松浦屋という豪商があった。時の奉行土部三斉は、松浦屋の妻お道に横恋慕し、密貿易商の広海屋と松浦屋の番頭三郎兵衛を唆して松浦屋に無実の罪を着せ、三斉の好色に追われたお道は自害し、松浦屋は一子雪太郎に血の遺書を残して獄死した。雪太郎は旅回り役者の中村菊之丞に拾われ女形の才能を開花。中村雪之丞として絶大な人気を得るのだが、父母の非業の死の真相を知り、復讐のために江戸に上がってきたのだ。その雪之丞の命を狙い、再び襲撃してきた門倉平馬一味だったが、雪之丞は土部家家臣の出現で難を逃れる。その夜、土部家で浪路の恋の告白を受けて動揺する雪之丞。そして恋ゆえに父三斉の元を離れ、雪之丞の元に家出した浪路に、三斉は平馬に雪之丞暗殺を命じる。さてその頃、米飢饉を利用して市中の米を買い占めていた広海屋と、嘗ての番頭三郎兵衛、今は長崎屋と名乗る両人に対し、怪盗闇太郎の助けを借りて雪之丞は米の安売りを勧め、米相場の暴落により長崎屋は破産してしまった。一方、浪路の恋心は募る一方だが、雪之丞は宿怨の娘である彼女に冷たく当たる。失意と発病に苦しむ浪路に、雪之丞に恋を寄せるお初は邪悪の手を差し伸べる。そして広瀬屋が差し向けた駕籠に乗った雪之丞は、それが平馬の罠と気付いた時には既に遅く、再度白刃の危機に陥ってしまう…。
「雪之丞変化」シリーズ(4)