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一本刀土俵入 

1954(昭和29年)/6/29公開 87分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1377 
配給:東映 製作:東映

長谷川伸の代表傑作小説を当たり役と称された片岡千恵蔵主演、相手役を高峰三枝子で映画化。横綱を夢見る純情な若者・茂兵衛が取手の宿でかかわった暴徒の無理難題とそこに居合わせた酌婦女のお蔦に受けた好意を発端に、流転七年、花の土俵入りの夢を捨て、破れ合羽に三度笠、再び取手の宿を訪れて苦難に見舞われるお蔦に恩返しをするという人情股旅時代劇。

一本刀土俵入 
(C)東映

ストーリー

常州取手の旅籠茶屋安孫子屋の前で起きた喧嘩騒ぎ。船戸の弥八という鼻つまみ者が、用に任せて暴れていた。そしてたまたま通りかかった、図体はでかいが気は小さい流れ者に無理難題を吹っかけるが、安孫子屋の酌婦お蔦が流れ者を助けるのだった。流れ者の名は駒形茂兵衛。下っ端の角力で、気が小さくてちっとも花が咲かないために親方に見放され、せめて江戸に帰っておっかあの為にももう一度やり直したいと取手まで来たが、空腹で動けなくなってしまったという。お蔦は茂兵衛に飯を食べさせ、しかも自分の路銀と櫛や簪まで与えて励ますのだった。泣きたいほどの情けを受けて旅立つ茂兵衛の前に、弥八が仲間を連れて待ち構えていた。満腹で力が漲る茂兵衛にとって弥八たちは敵ではなくすぐに追い払うのだが、弥八の逃げ際の一振りにより足首の筋を切られ、相撲はかなわぬ体になってしまう。それから七年。相撲をあきらめ渡世人になった茂兵衛が利根の渡し場に降り立つ。恩を受けたお蔦に会いたいと取手の宿に現れるが、宿場は昔の面影をすっかりなくしていた。いつの間にか弥八が幅を利かせ、安孫子屋もつぶれ、お蔦は娘のお君と共に宿場はずれに住んでいた。そしてお蔦母子を捨てたはずの夫の辰三郎も戻ってきたが、イカサマ博奕が弥八たちにばれて追われる身となっていた。八年ぶりの夫婦の再会も、すぐに逃げねばならぬ二人の前に、茂兵衛がそっと現れた…。

一本刀土俵入 
(C)東映
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