1954(昭和29年)/10/12公開 101分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1517
配給:東映 製作:東映
腐敗した政治を正し、同時に親の仇を討つというお坊主天狗こと番匠谷吉三郎の活躍を華やかな大江戸を舞台に多種多様の人物の登場を織り交ぜて描いた子母沢寛の人気小説を、主演・片岡千恵蔵、監督・佐々木康で映画化した娯楽時代劇の完結篇。
番匠谷は本多越中守を斬り本懐を成し遂げた。だが二万石の城主が斬殺と世間に知られれば御家断絶は必定。荒木は番匠谷を逃し、越中守は病死したことにして事を納めた。だが番匠谷には小染の仇討ちを助ける使命がまだ残っている。その六人の相手のうち、光法院の寺侍大庭隼人を追って寺院に乗り込むが既にもぬけの殻。大庭は快天と共に逃亡した後だった。だが快天は大庭に操られて行った罪の深さを知り、おもとも快天を忘れられずその後を追う。伝吉はある夜、身投げしたおえいという娘を助けたが、彼女はあの小染が狙う仇敵の一人で、番匠谷が切り伏せた戸原の娘であった。おしゅんとの恋に苦しみ動揺する小染に対し、番匠谷は中山道を進み坂本の宿で小染の仇敵の一人である太田を押さえたが、江戸を落ち延びた大庭の逆上した剣に斬られてしまう。番匠谷の看護に触れた太田は、小染の仇の消息を教えて息を引き取った。そして、残る仇は大庭隼人を含めて三人。一方越中守亡き後の本多家では、荒木均平が番匠谷の動きを追い、遂に夜更の町で白刃を重ねるが…。
「お坊主天狗」シリーズ(2)