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まごころの花ひらく 女給

A Flower Blooms

1955(昭和30年)/2/20公開 106分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1652 
配給:東映 製作:東映

習慣的なオフィス勤めに飽きたらず、自ら進んで歓楽の街に沈んでゆく現代娘と淡い恋の灯にも真実を賭けて生き抜く未亡人との明暗二つの女給の生活を通して現代女性の生態を描いた野心的メロドラマ。

まごころの花ひらく 女給
(C)東映

ストーリー

協和商事の事務員伊東順子は、同じ職場の恋人石井との結婚資金を貯める為に銀座のバー・クエルの女給としてアルバイトに出るようになった。安サラリーの会社生活と、貧しいくせに格式ばった母元子との母子生活に飽きた順子は、石井の強い反対を押し切って女給勤めをするようになったのだ。だが、そこは愛欲と歓楽にまみれた世界。様々な男と女の思いが蠢く中、古参の澄江だけは、亡き夫の遺児である和夫との生活を支えることだけを生き甲斐に働いていた。順子が勤め始めてから、石井も頻繁にクエルに現れるようになった。順子の奔放さに危惧を抱き結婚を焦る石井に対し、惨めな生活を嫌う順子はそれに応じようとはしなかった。それは歓楽の世界に染まらないという拙い自信もあってこそだった。だが、そんな順子を土地興業の社長・岩倉が狙っていた。取引相手である開発局課長の榊原が順子の若い肉体を狙っていることを知り、順子を攻略して榊原に宛がい、一攫千金を狙っていたのだ。やがて好奇心から大胆になり始めた順子を岩倉はドライブに誘い、遂にその手練手管で順子の純潔を奪い去った。簡単に堕落する自分に嫌悪した順子は男と戦う決意をし、遂に自らを榊原に委ねてしまう。一方、澄江も、亡夫の親友・杉浦との再会により、消えてしまったはずの恋の炎を燃え上がらせていく。そして二人の女給は更なる情欲の運命に翻弄されていく。

まごころの花ひらく 女給
(C)東映
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